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孤独死があったら遺品整理はどうする?対処方法を解説

孤独死があったら遺品整理はどうする?

もし家族や親戚が孤独死してしまったら、遺品整理は誰がすれば良いのでしょうか。また、孤独死があった部屋を整理をするにあたって、何から始めれば良いか分からず悩んでいる方もいるでしょう。

そこで今回の記事では、孤独死があったときの遺品整理について、片付け義務の所在や遺品整理の主な流れ、注意点を詳しく解説していきます。

孤独死現場の遺品整理についてお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

孤独死の場合の遺品整理|片付け・清掃の義務は誰にある?

孤独死とは、一人暮らしの方が誰にも看取られずに亡くなり、発見が遅れた状態を指します。発見されるまでに日数が経っていることが多いため、遺体の腐敗が進み部屋に体液や臭いが染みついている可能性が高く、専門業者による特殊清掃が必要になります。

このような状況では、多くの人が部屋に入ることをためらいますが、遺品整理の義務は誰にあるのでしょうか。

孤独死の場合も遺品整理は基本的に相続人

孤独死した場合も、遺品整理の義務は基本的に相続人にあります。

遺品とは、故人が遺した財産(遺産)の一部です。所有者が亡くなったらそれらの所有権は相続人へと移るため、それを整理する義務もまた、相続人にあることになります。

相続人は、故人の配偶者をはじめ、法律によって故人に近い人から、子ども(孫)、父母(祖父母)、兄弟姉妹(甥・姪)の順に相続順位が定められており、これを「法定相続人」と言います。また、故人が遺言によって指定している相続人を「指定相続人」と言います。

遺品整理はこれらの相続人が行うことが一般的ですが、近年では相続人の依頼で遺品整理の専門業者が行うケースも増えています。

相続放棄をしたら遺品整理は不要

法定相続人であっても、相続放棄した場合は、遺品整理をする必要はありません。

相続放棄とは、故人の遺産を相続する権利を放棄することです。遺産というと預貯金や土地などプラスの財産が想定されることが多いですが、借金や債務などのマイナスの財産も含まれます。

プラスよりマイナス財産が多い場合などは、相続することで損をしないように、相続放棄を選択することができます。相続放棄をすると遺品の相続権がなくなるため、遺品整理をする必要はありません。

むしろ、相続放棄をしたにもかかわらず遺品整理をしてしまうと、遺品を相続したと捉えられ、相続放棄が認められなくなることもあるので注意しましょう。

身寄りのない人が孤独死した場合はどうする?

マンションやアパートなどの賃貸物件では、故人に身寄りがなく相続人もいない場合、故人の遺産は国庫に帰属されます。

この場合、裁判所に申し立てて「相続財産清算人」を選定し、遺産を整理する手続きが進められます。

相続財産清算人とは、相続人がいない場合に、遺産を処理するために申請によって裁判所から選ばれた人です。故人に債務などがある場合は、それらを適切に清算したうえで、残った遺産を国庫に帰属させます。

連帯保証人は原状回復義務がある

賃貸契約の連帯保証人には、契約者が責任を果たせなくなったとき、その責任を代わりに果たす義務があります。

連帯保証人の義務には原状回復も含まれ、部屋の状態を契約時と同等の状態に戻すことが求められます。そのため、孤独死後の特殊清掃や片付けにかかる費用は、原則として連帯保証人が負担することになります。

なお、連帯保証人がすでに亡くなっていたり、連絡が取れなかったりした場合は、オーナーや管理会社が負担するケースが多いです。

孤独死の遺品整理の流れ

孤独死の遺品整理は、主に以下の流れで進みます。

  • 特殊清掃をする
  • 遺品整理を行う
  • 遺品の形見分けをする

それぞれの手順の詳細について、以下で順に確認していきましょう。

特殊清掃をする

孤独死は、遺体が発見されるまでに時間が経っていることが多いため、まず特殊清掃をする必要があります。

特殊清掃とは、遺体の体液や臭気などによって汚染された部屋をきれいにするための清掃作業です。たとえば、遺体から漏れた体液や血液はそのまま放置すると感染症のリスクに繋がります。特殊清掃では、そのような汚染物を除去し、必要に応じて消毒や防臭処理も行います。

また、ウジ虫やゴキブリなどの害虫や、ネズミなどの害獣が発生している場合は駆除作業が行われることがあります。

特殊清掃の作業には、専門的な知識と設備が必要なので、プロの業者への依頼が必須です。素人では十分に清掃が行き届かなかったり、臭いが残ったりすることが考えられます。

それだけでなく、凄惨な現場を目の当たりにしてトラウマになることもあるので、自力での特殊清掃は控えた方がいいでしょう。

特殊清掃サービスについて

遺品整理を行う

特殊清掃が終わった後は、遺品整理を行います。

孤独死の場合、遺品が体液などで汚れていることもあるため、廃棄になるケースもあります。また、特殊清掃をしても悪臭が残っている可能性を考慮しておく必要があります。そのため、無理に自力で遺品整理を行わず、プロの業者に依頼するのもひとつの方法です。

特殊清掃業者のなかには、遺品整理も対応しているところもあります。そのような業者に依頼すれば、一括で作業を任せられて安心です。

また、プロの業者が特殊清掃をした後で、親族が入って遺品整理できる場合もあります。特殊清掃は大がかりな作業になるケースもあり、どの段階で遺族が入室できるかは、室内の状況や清掃の具合によって変わりますが、自分たちで遺品整理を行いたい場合は、その意向をあらかじめ伝えておくといいでしょう。

遺品の形見分けをする

部屋の遺品整理をしたら、最後に遺品の形見分けをしましょう。
形見分けとは、故人が残した遺品の中から、特に思い出に残っている品や故人が身に付けていた品を、必要とする親族や友人などの間で分け合うことです。

遺品の中には、表面的には価値がないように見えてもある人にとっては故人との大切な思い出が詰まっている品もあります。形見分けを行う際は、なるべく多くの相続人や関係者に声をかけ、希望を聞いておくといいでしょう。

特に、価値のある遺品や貴重品は、慎重に形見分けする必要があるため、相続人同士で話し合いをしておくことが重要です。

形見分けをするタイミングは、特殊清掃と遺品整理が完了した後が一般的です。
事前に形見分け希望の遺品が決まっている場合は、業者が廃棄してしまわないように、必ず伝えておきましょう。

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孤独死があった部屋で遺品整理をする際の注意点

孤独死があった部屋で遺品整理をする際は、以下の4点に注意しておくことが大切です。

  • 特殊清掃前に遺品整理をしない
  • むやみに部屋の換気をしない
  • マスク・手袋・汚れても良い服装で遺品整理をする
  • 残す遺品はきれいな状態にする

それぞれの注意点について、以下で詳細を確認していきましょう。

特殊清掃前の親族による遺品整理は控える

孤独死があった部屋では、特殊清掃が完了する前に自分たちで遺品整理をすることは控えましょう。

なぜなら、特殊清掃が終わる前の部屋には、体液による汚れや腐敗臭が残っていて、立ち入ると感染症のリスクがあったり大きなショックを受けてトラウマが残ったりする恐れがあります。

そのため、自身で遺品整理をする場合は、特殊清掃が終わったのを確認した後、業者に立ち入って良いか許可をもらってから行うようにしましょう。

むやみに部屋の換気をしない

孤独死があった部屋での遺品整理は、むやみに部屋の換気をしないことも注意点の1つです。

孤独死は、死後しばらく遺体が放置されていることが多く、部屋の中に腐敗臭が満ちています。その状態で窓を開けるなどして換気をすると、近隣に腐敗臭が広がり、トラブルになる可能性があります。

特殊清掃で体液の跡や汚染された箇所・物を撤去した跡であれば、臭いは改善されます。状況を見て判断し、不安な場合は業者の指示を仰ぐようにしましょう。

マスク・手袋・汚れても良い服装で遺品整理をする

孤独死があった部屋では、マスク・手袋を着用したうえで、汚れても良い服装で遺品整理を行いましょう。

特殊清掃を済ませていたとしても、孤独死の痕跡が残っている可能性があります。マスクをせずに素手で作業をすると、体調を崩したり、感染症にかかったりするリスクが生じるため、安全・衛生面に考慮してマスクや手袋を着用して遺品整理を行いましょう。

残す遺品はきれいな状態にする

残すことに決めた遺品は、なるべくきれいな状態にすることも重要です。孤独死があった部屋にある遺品は、どんなウイルスが付着しているかわかりません。また、臭いが移っている可能性もあります。

そのまま形見分けをすると譲渡相手に迷惑がかかる恐れもあるため、一見きれいに見えたとしても、除菌スプレーなどでできるだけ清潔な状態にすることを心がけましょう。

なお、強い腐敗臭があった場合、遺品に残った臭いを完全に取り除くのが難しいこともあることを頭に入れておきましょう。

まとめ

今回は、孤独死の遺品整理について、片付け義務の所在や作業の流れ、作業時の注意点などを確認してきました。

孤独死の遺品整理は、基本的に相続人が行う必要がありますが、相続放棄した場合は不要です。その場合、むやみに遺品整理をすると、相続放棄できなくなる可能性が出てくるので注意しましょう。

孤独死があった部屋には、故人の死の痕跡が残っているため、遺品整理の前に、専門業者による特殊清掃を行う必要があります。特殊清掃後も汚れや臭いが完全に取り切れるわけではないので、なるべく遺品整理と併せて業者に依頼することをおすすめします。

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孤独死の遺品整理|作業事例

遺品整理

遺品整理 作業前の写真
遺品整理 撤去後の写真

作業料金

16,500

プラン
遺品整理
間取り
2DK
トラック
1.5トントラック
作業人数
3名
作業時間
4時間
住所
大阪府枚方市

プラン内容

遺品整理のご依頼を承りました。状態は手つかずではありましたが、ご依頼者立会いのもと必要品と不用品の仕分けを行い、不用品は回収させていただきました。昨今は孤独死など多く発生しており、それに関連するご依頼も承っておりますので是非当社にご相談くださいませ。

特殊清掃+ゴミ屋敷片付け

特殊清掃+ゴミ屋敷片付け 作業前の写真
特殊清掃+ゴミ屋敷片付け 撤去後の写真

作業料金

480,000

作業内容
特殊清掃、ゴミ屋敷片付け
間取り
4LDK
作業人数
8名
作業時間
10時間
住所
京都府
作業項目
汚染か所清掃、汚染か所撤去、大量の不用品処分、遺品整理

プラン内容

京都府のお客さまより、ゴミ屋敷で孤独死されたというご依頼を受け、片付けに伴い遺品整理と特殊清掃を承りました。孤独死現場ということで特殊清掃と遺品整理、そして部屋の片付けをさせていただきました。現場は刺激臭と大量の害虫が繁殖していたので大変な作業になりました。丸2日かけての作業となりましたが無事に終えることが出来ました。

特殊清掃

特殊清掃 作業前の写真
特殊清掃 撤去後の写真

作業料金

500,000

作業内容
特殊清掃、遺品整理
間取り
1K
作業人数
4名
作業日数
4日
住所
奈良
作業項目
噴霧消毒、汚染箇所清掃、汚染箇所撤去、スケルトン解体、オゾン施工、遺品整理

プラン内容

ワンルームにて孤独死の特殊清掃です。ご依頼者は管理会社さま。死後の発見が遅かったため腐敗が進行し、床にも痕が染み込んでいる状況でした。今回はご依頼者様の要望でスケルトン状態に解体してオゾン脱臭まで行います。臭いが非常に強かったため、脱臭期間がかかりましたが無事に臭いを取り除くことが出来ました。

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