大阪市のゴミ屋敷に関する条例

「ゴミ屋敷が条例で取り締まられるって本当？」
「ゴミ屋敷条例ってなに？」
「大阪市にもゴミ屋敷条例はあるの？」
「ゴミ屋敷になったらどうすればいい？」

近所にゴミ屋敷がある場合、行政でどうにかしてくれないかと考える人もいることでしょう。しかし、残念ながら現状ではゴミ屋敷を直接取り締まる法律は存在しないため、多くの自治体では、ゴミ屋敷に関する条例を個別に定めています。

この記事では、大阪市にゴミ屋敷に関する条例があるのかについて、詳しく解説します。また、大阪市でゴミ屋敷を片付ける方法や、ゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際のポイントも紹介します。

大阪市にお住まいで、ゴミ屋敷にお困りの方はぜひ参考にしてください。

ゴミ屋敷条例とは？

ゴミ屋敷条例とは、自治体がゴミ屋敷問題を解決するために、独自に定めている条例です。

大阪市などの各地方自治体では、住民の快適な暮らしや街の景観、治安などを維持するために、条例を定める権限が与えられています。

条例とは、自治体内で効力を発揮するローカルな法律のようなものです。そのため、ゴミ屋敷条例を定めれば、自治体の判断でゴミ屋敷に対処できるようになります。

なお、ゴミ屋敷条例とはあくまで通称であり、実際の名称は各自治体で異なります。

ゴミ屋敷は国の法律で取り締まれない？

なぜ自治体がゴミ屋敷条例を定めるかというと、国の法律でゴミ屋敷を取り締まれないからです。

そもそもゴミ屋敷とは、たくさんの物品が家や部屋の中に堆積している状態を意味します。しかし、何をもって「ゴミ」とするかが曖昧であるため、ゴミ屋敷を取り締まる法律は現状存在していません。

たとえば、趣味でフィギュアを集めている住人がいたとして、その家をゴミ屋敷と思う方は少ないでしょう。一方で、フィギュアではなく容器などが散乱していたら、ゴミ屋敷と感じる方が多いはずです。しかし、客観的にはゴミ屋敷であっても、住人が容器を自分の所有物だと言い張れば、強制的に撤去するのは難しくなります。

だからと言って、ゴミ屋敷を放置すると公共の利益が損なわれる可能性があります。そのため、必要に応じて各自治体が条例を定め、ゴミ屋敷問題に対して個別に対処しているのです。

こちらの記事では全国のゴミ屋敷条例について詳しく解説しています。

【プロが簡単解説！】ゴミ屋敷に関する条例とは

2023.10.13

• ゴミ屋敷

大阪市のゴミ屋敷に関する条例の詳細

大阪市には、「大阪市住居における物品等の堆積による不良な状態の適正化に関する条例」というゴミ屋敷条例が制定されています。この条例は、ゴミ屋敷の住人と近隣住人の健康で安全な生活を確保することを目的として、平成25年12月に制定されました。

条例により47％のゴミ屋敷が改善

「令和４年度『ごみ屋敷』に関する調査報告書」によると、平成30年から令和4年の間、大阪府内で236件のゴミ屋敷が認知され、そのうち111件が改善されています。その改善割合は47%であり、他の都道府県と比べても、ゴミ屋敷改善率の高い自治体であるといえるでしょう。その背景には、大阪市が制定したゴミ屋敷条例が大きく関係していると考えられます。

参考・画像出典：令和４年度「ごみ屋敷」に関する調査報告書

根本原因の解決を重視

大阪市のゴミ屋敷条例は、罰則を科すことではなく、根本原因を調査したうえで関係機関が連携して、ゴミ屋敷の住人に寄り添うことを重視しています。

たとえば、対策会議には弁護士や医師が助言者として参画し、ゴミ屋敷の原因に精神疾患が関係している場合は、精神科医の派遣も行われます。また、ゴミ屋敷の住人に撤去費用を負担するお金がない場合は、撤去費用の支援を行う場合もあります。

ただし、ゴミ屋敷を片付けるための十分な資力があるにもかかわらず、大阪市からの勧告や命令に従わない場合は、最終的に行政代執行に至る可能性があります。行政代執行では、市の担当者や代行業者がゴミ屋敷を片付けますが、その費用は住人から徴収されます。

参考：大阪市住居における物品等の堆積による不良な状態の適正化に関する条例

大阪市でゴミ屋敷を片付ける方法

これまで大阪市のごみ屋敷条例について解説してきました。ここからは、自分や家族がゴミ屋敷になった場合の対処方法を解説します。

ゴミ屋敷を片付けるには、「自分で片付ける」あるいは「ゴミ屋敷清掃業者に片付けてもらう」という方法があります。

それぞれの方法について、順に詳しく確認していきましょう。

方法①：自力で片付ける

大阪市でゴミ屋敷を片付けるにあたって、まだ軽度の状態であれば、自力で片付けられる可能性があります。具体的には、家の中にゴミが散乱していても、床が見える状態であれば、自力での片付けが可能です。ポイントは次の3つです。

大阪市では指定ゴミ袋がなく、不燃と可燃の分別もありません。そのため、ゴミ屋敷の片付け時の分別が最小限で済み、ある程度スムーズに作業を進められます。

ただし、粗大ゴミは品目ごとに処理料金がかかるので注意しましょう。粗大ゴミを処理場へ直接持ち込むと、10キロ毎に90円で処分してもらえますが、資源ゴミは受け入れていません。

こちらの記事ではゴミ屋敷の程度を5段階に分けて解説しています。

ゴミ屋敷レベルを5段階評価で解説！特徴と対策を紹介！

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• ゴミ屋敷

方法②：ゴミ屋敷清掃業者に依頼する

ゴミが堆積して床が見えず、足の踏み場がないような重度のゴミ屋敷の場合は、自力での片付けは難しいので、ゴミ屋敷清掃業者に依頼するのがおすすめです。

ゴミ屋敷清掃業者に依頼すると、プロの作業員がゴミをスムーズに運び出してくれるので、自力で行うより圧倒的に早く片付けが完了します。

なお、基本的にゴミ屋敷の訪問見積もりは無料です。そのため、ゴミ屋敷清掃業者に依頼した際の費用が気になる場合は、まず訪問見積もりを取って依頼を検討してみると良いでしょう。

大阪市でゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際のポイント

大阪市でゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際は、以下6つのポイントを意識することが大切です。

1. 訪問見積りに対応している
2. 見積もり料金が明確
3. 作業内容・範囲が明確
4. ゴミ屋敷片付けの実績がある
5. 希望するサービスに対応する
6. スタッフはマナーや礼儀がある

各ポイントの詳細について、順に確認していきましょう。

①訪問見積りに対応している

大阪市でゴミ屋敷清掃業者に依頼する際は、訪問見積もりに対応している業者を選ぶことが大切です。

ひとくくりにゴミ屋敷といっても、その状況は一つひとつ異なり、かかる時間や費用も様々です。そのため、一般的なゴミ屋敷清掃業者は、まず訪問見積もりで状況を確認したうえで見積もりを出します。

なかには、電話やメールで簡易的な見積もりだけで済ませる業者もあります。しかし、その見積もりはあくまで簡易的なもので、後から費用が大きく変わり、高額の追加請求をされるなどのトラブルに発展しかねません。

そのため、まずは訪問見積もり対応の可否を確認し、対応していない場合は別の業者を検討するようにしましょう。

②見積もり料金が明確

大阪市でゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際、見積もり料金が明確かもポイントになります。前述のように、簡易的な概算見積もりだけで契約を決めてしまうのは危険です。

また、ゴミ屋敷は、訪問見積りを行っても実際に作業してみないと全体の物量が掴めないことも多々あります。そのため、作業後に想定よりゴミの量が多いなどの理由で、追加料金が発生する場合もあるでしょう。

事前の説明がなく、法外に高い金額を請求されるなどのトラブルに発展しないよう、追加料金も含めて明確な見積もりを出してくれる業者を選びましょう。

③作業内容・範囲が明確

大阪市でのゴミ屋敷清掃業者選びでは、見積もりを取った際に作業内容・範囲が明確かのチェックも忘れずに行いましょう。

ゴミ屋敷の片付けでよくあるのが、事前の説明と作業内容が違ったというトラブルです。たとえば、全部屋を片付けてもらえると思っていたのに業者が1部屋しか片付けない、クリーニングしてほしいのに別料金だった、作業後に回収できない不用品があると判明したなどのトラブルが考えられます。

作業内容・範囲については、事前に確認しておいて損はありません。何か気になる点があれば、見積もり時点で忘れずに質問しておきましょう。

④ゴミ屋敷片付けの実績がある

大阪市でゴミ屋敷を業者に片付けてもらう場合は、ゴミ屋敷片付けの実績の有無を確認しましょう。

ゴミ屋敷清掃は、不用品回収や遺品整理を行う業者が兼業していることが多いです。これらの作業は、不用品を片付ける点では共通していますが、その詳細は異なります。そのため、ゴミ屋敷の片付け実績がない業者だと、満足のいく作業をしてもらえない可能性があります。

ゴミ屋敷片付けの実績は、たいてい公式ホームページに掲載されているので、依頼前にチェックしておくと良いでしょう。

⑤希望するサービスに対応する

大阪市でゴミ屋敷の片付けを依頼するにあたって、希望するサービスがある場合は、対応の有無を事前に確認しておきましょう。

ゴミ屋敷清掃で需要の高いサービスとしては、クリーニング、害虫駆除、除菌・脱臭、買取などが挙げられます。これらは業者によって対応していない場合があるので、問い合わせや見積もりの時点で確認しておくと、業者選びがスムーズに運びます。

⑥スタッフはマナーや礼儀がある

大阪市でゴミ屋敷清掃業者を選ぶ際は、スタッフのマナーや礼儀にも注意しましょう。

ここまでの5つのポイントは業者として求めることを紹介しましたが、実際に見積もりや作業を行うスタッフの対応品質は最も重要なことのひとつです。

対応するスタッフのマナーや礼儀は、その業者全体を映す鏡です。もしマナーや礼儀に欠けた部分が見られた場合は、作業も粗雑になる可能性があります。また、もしもスタッフに横柄な対応を取られたら、依頼する方が精神的なダメージを受ける恐れもあります。

スタッフのマナーや礼儀は、問い合わせ時の電話対応やメールの文面である程度判断が可能です。対応に違和感を覚える場合は、他の業者への依頼を検討しましょう。

大阪市のゴミ屋敷片付けの事例を紹介

ここでは、大阪市で数多くのゴミ屋敷片付けを承ってきた「関西クリーンサービス」の、実際のゴミ屋敷片付け事例を厳選してご紹介します。

大量の不用品回収（ゴミ屋敷）

作業料金

200,000円

作業内容

ゴミ屋敷片付け

間取り

2LDK

作業人数

５人

作業日数

１日

住所

大阪

作業項目

大量の不用品回収

プラン内容

お客様よりゴミ屋敷片付けのご依頼です。全く片付けが出来ないので片付けて欲しいと電話が入りました。作業日当日はお客様も率先して片付けてくださいました。最後はお客様が「綺麗な状態を維持できるように頑張りたい」とおっしゃって、ご満足いただけたようでスタッフの励みになりました。

ゴミ屋敷の片付け

作業料金

208,000円

作業内容

ゴミ屋敷片付け

間取り

1LDK

作業人数

6名

作業時間

7時間

住所

大阪府

作業項目

大量の不用品回収

プラン内容

紙（主にティッシュ）が床一面に敷き詰められたゴミ屋敷の片付けです。他の部屋には衣類や書類の山も。紙類はかさ張らない分、袋いっぱいに詰めるととても重く、アパート2階から重さのあるゴミ袋を担いで階段を往復する体力のいる作業になりました。食品容器や生ごみを放置した部屋では床にシミやカビができますが、そういったものが無かったので片付けが終わるときれいなフローリングが見えてご依頼者様も安心した様子でした。

ゴミ屋敷片付け

作業料金

145,000円

作業内容

ゴミ屋敷片付け

間取り

2DK

作業人数

3名

作業時間

6時間

住所

大阪

作業項目

大量の不用品回収

プラン内容

部屋は地層のように山積みになったゴミで埋め尽くされています。今回のゴミ屋敷はもう一つ困難なことがありました。それは大量のゴキブリです。ゴミをかき分け掃きだせばあちこちから出てくる、そんな状況でも殺虫剤を使いながら最後までしっかりと作業を行います。最後に全体に殺虫剤をまいて、簡易清掃を行いました。

まとめ

今回は、大阪市のゴミ屋敷に関する条例について、詳しく確認してきました。

大阪市には、「大阪市住居における物品等の堆積による不良な状態の適正化に関する条例」というゴミ屋敷条例があります。ゴミ屋敷住人に寄り添った支援を重視する穏やかな条例ではありますが、勧告や命令に従わない場合は、最終的に行政代執行に至る可能性も0ではありません。そのため、ゴミ屋敷であることに気づいた段階で、早めに対処することが重要です。

大阪市でゴミ屋敷にお困りの方は、ぜひこの記事を参考に、早めの対策を検討してみてください。

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