遺品整理と断捨離、ゴミ処分の違い
亡くなった家族の荷物を処分する遺品整理、部屋の中をスッキリさせるために不要な物を捨てる断捨離、要らない物やゴミをとにかく捨てるゴミ処分、これらはどう違うと思いますか。
いずれも物理的な行為としてみれば、物を処分することに変わりはありません。故人が愛用していた椅子を捨てるのも、使わなくなった椅子を断捨離するのも、壊れた椅子を粗大ゴミに出すのも、結局は捨てる行為に他ならないからです。
ですが、その行為に対する心持ちや意味合いは違うのではないでしょうか。
遺品整理は大切な家族の品物を処分することで、そこにはたくさんの思い出や故人の想いや故人への愛着など揺れ動く気持ちがあります。捨てたくない、残しておきたい、でも部屋は整理しないと困るといった気持ちの葛藤があることでしょう。
これに対して断捨離はモノに感謝して捨てる行為、ゴミ処分は何も考えることなく捨ててスッキリできる日常の営みです。
大切な遺品は供養することで弔いができる
捨てないと部屋が整理できない、いつまでも故人の物にこだわっていては先に進めない、家を売却したり賃貸に出すためにどうしても故人の品すべてを処分しなくてはならない、頭では分かっていても、捨てるという行為に踏み切れないのが愛する人を失くした遺族の心というものです。
寂しい気持ちや、故人の品への愛着でいっぱいのご遺族にぜひ知ってほしいサービスがあります。遺品のご供養サービスといって、お寺や神社などで僧侶が読経を施したうえ、お焚き上げなどの方法で処分してくれるものです。
家族の心を癒し新しい生活をスタートさせるために
遺品ご供養サービスを利用すれば、菩提寺と同じ宗派の僧侶に依頼することもできますし、コストを抑えたい方や特に宗派にこだわりがない方は、安心のお寺などでまとめて合同供養の儀式を行ってもらえます。
部屋から故人の荷物を運び出して処分するという同じ行為であっても、供養を受けることで心が安らぎ、故人との思い出を大切に胸にしまって、新しい生活へと踏み出すことができるようになるでしょう。