蓄積20年のゴミ屋敷清掃|90Lゴミ袋400枚使用!
作業カルテ
- 不用品・廃品回収
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この記事では、これまで数100件以上のゴミ屋敷のご相談にお応えしてきた関西クリーンサービスに寄せられた、実際のご相談からゴミ屋敷問題の詳細に迫ります。
玄関のドアを開けると早速、這い上がらないと入れないほど高く積まれたゴミ。
なぜここまで溜めてしまったのか。
この部屋でどのように暮らしていたのか。
そして 今、片付けようと思ったきっかけとは…
これまで数々のゴミ屋敷片付け、特殊清掃、遺品整理に携わってきた関西クリーンサービスのスタッフは、そんな疑問を持ちながら、ご依頼を受けた京都府のとあるマンションへ駆けつけました。この記事では片付けの様子をご依頼主様のインタビューと共に紹介します。
▼作業の様子は動画でも紹介しています
この記事の執筆者
関西クリーンサービス 編集部
大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供。遺品整理においては受注件数5年連続関西No.1(※)の実績を誇り、片付けのプロとして日々さまざまなご依頼にお応えしています。
※東京商工リサーチ2019年~2023年「遺品整理業」調査において
4・50代から増え始める、ゴミ屋敷問題
近年の社会問題のひとつにあげられるゴミ屋敷問題。2021年12月、弊社が役所に勤務している方を対象に実施した「ゴミ問題の実態」に関する調査では、ゴミ屋敷の住人を年齢別で見たところ「70代以上」(45.7%)が最も多く、次いで「60代」(22.8%)以下、「50代」(16.6%)、「40代」(8.3%)、「30代」(3.9%)と、年齢層が高くなるほど割合が高くなることが分かりました。
またどんな人がゴミ屋敷問題を抱えてしまうのかという質問では「一人暮らしをしている人」(57.1%)「物を捨てるのが苦手な人」(28.0%)、「定職に就いていない人」(23.0%)という回答が目立っています。
【プレスリリース】ゴミ屋敷居住者の8割は50歳以上!「超」高齢化が招く深刻な地域問題の現状とは? より引用
この結果から、加齢による体力や判断能力の衰え、あるいは発病はゴミ屋敷の要因のひとつになり得ると言えるでしょう。そして、高齢者の一人暮らしが年々増加する日本において、ゴミ屋敷問題は今後より一層深刻化していくことが懸念されます。
「すぐに片付けてほしい!」ゴミ屋敷住人からの依頼そのワケとは
今回「ゴミ屋敷を片付けてほしい」とご依頼いただいたのは60代の男性。今回、片付ける部屋にはもう30年近く一人で住んでいるのだそうです。
―― 玄関からお荷物が積みあがっている状況ですが、いつ頃から溜まり始めたのでしょうか?
「1995年くらいに入院しているので、そこからちゃうかな?入院して、汚れはじめて…」
気さくな人柄のご依頼主様は明るく答えてくださいました。しかし、その明るさとは裏腹に、病気・入院をきっかけにして退院後はそれまでのように片付けや掃除をこなすことが難しくなていたようです。その結果、20年分の本や衣類、日用品その他諸々の荷物を溜め込んだゴミ屋敷ができあがりました。
ではなぜ20年たった今、片付けをしようと依頼されたのでしょう。その答えはなんと”水漏れ”でした。ご依頼主様はさらにこのように話されています。
「片付けようと思ったのではなくて、水道の水漏れが出て下の階の人に迷惑をかけて、大家さんから ”至急、部屋に入らせて欲しい” ”いや、入ったって無理ですよ”という話になって。自分でやろうとはしたけど、あんな状態なので結局、業者に頼みますという事で今に至りました。」
1か所の水漏れから、部屋を片付けるきっかけとなったのです。
早く大量の荷物を片づけて水漏れを修復しなければ最悪の場合、退去を迫られることになるかもしれません。ご依頼主様にとっては一刻を争う事態に、弊社へ「早急に片付けてほしい」とご依頼いただくこととなりました。
床が見えているところがない!ゴミ屋敷の状況
部屋はマンションの3階。間取りは2DK。一人暮らしには十分な広さと言えます。
しかし、玄関の扉を開けると入口から雑誌・新聞がひざ上ほどの高さまで積み上がり、その山を踏み台にしなければ部屋に入ることができない状況でした。地層のように積み重なった雑誌と新聞がゴミ屋敷ができてからの年月を物語っています。
さらに部屋の奥へいくほど山は高くなり、洗面台、浴室に至るまでどこを見回しても足の踏み場はなく、ほとんどの部屋が床から天井の半分以上の高さが物で埋め尽くされていました。奥に進もうとしても足を取られて何かにつかまらなければ進むことができません。
キッチンや浴室、トイレも使用できる状態ではありませんでした。
ご依頼主様によると、「食事は外で済ませて風呂やトイレは近くのジムで。部屋では寝るだけ」とのこと。水漏れが無ければ、片付けるきっかけも無かったのかもしれませんが、なんとかして普通の暮らしを取り戻してほしいという思いで作業を開始しました。
ゴミ屋敷片付け、開始。
玄関から大量の荷物で埋め尽くされ、室内に入ることも困難なゴミ屋敷では、第一に搬出経路を確保することが重要です。玄関から徐々に室内へと作業範囲を広げて進んでいきます。今回のお部屋の場合は玄関→洗面所→台所→和室という流れです。
作業人数は5名。まずは一人が部屋の中からゴミの山を崩し、一人は入り口で崩れたゴミを分別して袋に詰めていきます。
同時に、ゴミを詰めた袋を建物の外へ搬出するスタッフも配置しなければなりません。今回はエレベーターが無いマンション3階での作業です。階段を往復するため、1名+補助1名を配置します。
関西クリーンサービス
まさにバケツリレーだね。ゴミ屋敷の片付けは、スタッフのチームワークがすっごく大事なんだ。
分別、袋詰め、搬出と、繰り返して徐々に範囲を広げていくと…洗面所のあたりから腐敗臭のような異様な臭いが漂ってきました。洗面所のゴミの下から水気を含んだ新聞紙や雑誌が出てきたのです。どうやらここが水漏れの原因と思われます。
関西クリーンサービス
水気を含んだ紙を長い間放置すると、強烈な臭いがするんだ。
でも、それすらも分からないくらいさらにゴミが積みあがっていたっていうこと。
この辺りを急いで片付けたら、臭いはずいぶんましになったよ。
関西クリーンサービスでは多くのゴミ屋敷清掃の現場にパッカー車と呼ばれるゴミ収集車を手配します。パッカー車はゴミを圧縮して大量に積み込むことができるため、早くゴミ屋敷を片づけることができるのです。
清掃スタッフはとにかくゴミを袋に詰め、黙々と作業を繰り返します。そして、1階に搬出されたゴミは、危険物などが含まれていないか最終チェックを経て次々とパッカー車に積み込まれていきました。
今回の片付けは、あまりの物量の多さから2日間の作業を計画していました。1日目は玄関周りから台所と洗面所、浴室、それから右側の和室の1/3程度が片付きました。
床が見え、日光をさえぎっていたゴミの山が無くなり夕日が差し込んできました。この段階でまだ台所の奥にある和室は手つかずでしたが、おおよその目処が立ったところで2日目にバトンタッチすることに。
そして、2日間の作業は順調に進み、20年分の埃と不用品をきれいさっぱり片づけることができました。かかった時間はトータル12時間。動画では、2日間の片付けの様子を詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
作業の概要
地域 | 京都 |
作業内容 | 大量の不用品回収 |
作業人数 | 5名×2日 |
車両 | 3トンパッカー車2台、2トントラック2台 |
使用したゴミ袋 | 90Lゴミ袋 400枚 |
料金 | 450,000円(税別) |
大阪・京都・奈良でゴミ屋敷にお困りなら関西クリーンサービスへ
「こんな状況を知られたくない・・・」そんな依頼者様の不安を少しでも取り除けるように、経験豊富な清掃スタッフが依頼者様に寄り添って親身に対応いたします。ゴミ屋敷を片付けて、安全で清潔な住まいを取り戻しませんか?片付けのことならどんなことでもご相談ください。
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ビフォーアフター
それでは最後に、ビフォーアフターをどうぞ。
ゴミ屋敷はゴミばかりではない。『要る・要らない』を仕分ける片付けのヒント
20年蓄積されたゴミ屋敷。当然のことながら、ゴミの山の下には20年以上前のモノが埋っています。今回は必要品と不用品の仕分けも大事な作業のひとつでした。残すものは主に以下の4点です。
- 普段使用している必要最低限の衣類や日用品
- 新品のモノ
- 貴重品
- 高価なモノ
また、多趣味なご依頼主様はカメラ機材、音響機材、CDやレコードDVD、雑誌、本など様々な品物をコレクションされていました。大切な品物は確認を取りながら残すか処分するかを決定して片付けを進めていきます。
このようなコレクション品は処分するかどうかの判断が難しいものですが、ご依頼主様に話をお伺いした中で「悩むモノは処分しよう。また増えるだけだし」とおっしゃっていたのが大変印象的でした。
ご依頼主様は、20年間手放せなかった思い出の品々を手放すことに、複雑な思いを抱いていたことでしょう。しかし、物が増えすぎて収拾がつかなくなった今となっては、いろんな思いを呑み込んで片付けることを決意されたのだと思います。
ゴミ屋敷を片づけることは、手放す決断だと改めて気付きがあった作業のご依頼でした。
自分自身や身近な人がモノを溜め込んでしまったら
今回のご依頼は、一人暮らしで病気を患っていらしたことが要因のひとつでした。
部屋には収納に入りきらないほどの本や雑誌、DVD、カメラなどが多くありました。ご自身の趣味の品物を大切にされていたのでしょう。しかし病気をきっかけにして整理整頓や片付けが困難になったとき、コレクションだけでなくあらゆるモノを溜めてしまうようになり、生活スペースを圧迫するほどの荷物が溢れてしまいました。
収集癖からゴミ屋敷(あるいはモノ屋敷)になってしまう事例は珍しくありません。
20代~30代の若い世代では問題ないと思うかもしれませんが、いずれ歳を重ねて整理整頓や片付けの判断が鈍ってきたときには、もう自分自身では手が付けられない量になってしまっているのです。
もし、ご自身が物を集めるタイプの人だったら、一度身の回りを見回してみてください。好きなモノや日用品が生活スペースを圧迫していませんか?
身近な人が思い当ったら、手を差しのべてください。コミュニケーションや人との繋がりが重要な解決の糸口のひとつになることがあります。
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