20代の女性看護師が住む汚部屋を大掃除！ゴミ屋敷の原因は社会人の誰もが抱える問題でした

ゴミ屋敷と聞くと、高齢者の家を想像する人も多いのではないでしょうか。しかし昨今では、若い女性による「隠れゴミ屋敷」が増加しています。定職に就き、社会生活を送れていて、見た目もいたって普通。だけど自宅は片付けられないゴミ屋敷……。

今回のご依頼主である20代の女性も、そんな「隠れゴミ屋敷」の住人でした。夜勤や仕事のストレスでゴミを片付ける時間が取れず、「片付けられない自分が嫌」「恥ずかしくて他人に知られたくない」という悩みから、隠れゴミ屋敷を招いてしまったそうです。いったい、何があったのでしょうか。

この記事の執筆者

関西クリーンサービス　編集部

大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供。遺品整理においては受注件数5年連続関西No.1（※）の実績を誇り、片付けのプロとして日々さまざまなご依頼にお応えしています。

※東京商工リサーチ2019年～2023年「遺品整理業」調査において

ゴミの量はLv.2、衛生面はLv.3以上！ゴミ屋敷のありさまは…

ご依頼を頂き、作業が行われたのはコロナ禍の2020年。「激務の負担からうつ病になってしまい、仕事を辞めて引っ越すため、お部屋の明け渡しができるように片付けてほしい」とのご依頼でした。

真夏の暑い日、スタッフ3人で作業にお伺いしました。

廊下を進むと台所と居間がある、一般的な一人暮らし用の1K。ゴミの量は膝まであるかないか、といった具合です。

まずは導線確保のため、郵便物や段ボールなどが雑然としている玄関と廊下を片付けていきます。人が出入りできる空間を作ったら、梱包したごみを一度外へ出し、建物から少し離れた場所に集めました。

通常であれば、建物のすぐ外に集めてなるべく搬出の距離を短くして作業効率化を図ります。

しかし今回は、ご依頼主さまから「ゴミ屋敷だと隣近所に知られたくない」とのご要望があったため、建物から離れた場所にパッカー車を手配し、さらにゴミの運搬回数を減らす工夫をしました。台所から先の空間のゴミは、梱包した状態で室内に溜めておき、最後に一気に運び出します。

次は台所周りへ。

床にはカップ麺の空容器がいくつも積み重なっていました。激務によりうつ病を発症してしまったというご依頼主さま。ちゃんとした食事を摂る余裕がなかったことが察せられます。

あちこちに散らばった貴重品を捨ててしまわないよう、モノを一つひとつ確認しながらしっかりと仕分けしていきます。

床が見えるところまで作業を進めてから、冷蔵庫の中身を取り出します。

「冷蔵庫を開ける瞬間はいつもドキドキする」とスタッフ。衛生の悪さや虫の有無など、現場によってまったく違うからです。

一息置いて開けてみると……

ウジ虫が大量に湧き、強烈な臭いを放っていました。

揃えられた調味料やタッパから、ゴミ屋敷化する以前はきちんとした生活をしていた方なのだと分かります。

ゴミの中にはオキシクリーン（※洗濯や掃除で使用される酸素系漂白剤）の空容器も。ご依頼主さまは元々キレイ好きな方だったのではないでしょうか。

猫のふん尿がもたらす悪臭と過酷な作業環境

いよいよ居間へと取り掛かります。実は猫を飼っていたご依頼主さま。しかし、ふん尿は掃除されることなく放置されていました。

カーペットを剥がすと、化石になった猫のフンが。おしっこも床に染み込んでいます。

ゴミ屋敷の中で放置された動物のふん尿は、ものすごく強烈な悪臭を放ちます。そのため、清掃スタッフによっては「特殊清掃の死臭よりもキツイ」と感じるほど。

死臭と違って外に漏れだすほどではないものの、たいていの現場では玄関を開けた瞬間から強いアンモニア臭が襲ってきます。

ふん尿があちこちにあったため、居間のゴミの分別は断念せざるを得ませんでした。

通路では奥から手前に、居室では四隅から出入口側にむかってゴミを掃き出し、スタッフ三人で連携して片付けています。

臭いが漏れないよう、ときどき換気しながらも窓は閉めて作業。エアコンのリモコンがゴミに埋もれて見つからず、室内は気温35度以上の大変な暑さでした。

全体的に片付いてきたところで、ベランダのサッシに溜まった猫毛と虫を掃除。床にこびりついた紙も、可能な限りはぎ取っていきます。紙類はインクを含んでいることもあり、たとえ動物のふん尿や飲食物の残留物がなくとも、床にこびりつくことがあります。

室内に溜めておいたゴミを一気にパッカー車へ。搬出の際は、液体などがこぼれないように梱包を二重にします。

ゴミの中に火元があると車内で火災が発生する可能性があるため、マッチやライター、スプレーなど、危険物がないか最終チェックして作業完了です。

このあとハウスクリーニングを入れ、管理会社に明け渡しができる状態にまで仕上げます。

作業前、ご依頼主さまからお願いされていた大切なアルバム探しは、無事に押し入れから発見できたため、作業完了後にお渡しさせていただきました。

ゴミ屋敷片付けの概要

地域	大阪
作業人数	3名+ハウスクリーニング清掃員
作業時間	約4時間
作業内容	大量のゴミの回収・処分、ハウスクリーニング
使用車両	2tトラック1台 パッカー車1台
作業料金	231,000円（税別）

対応地域

最短即日で無料見積もりいたします。

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なぜゴミ屋敷に？ 片付けできない深刻な理由

看護師として病院に勤めていたご依頼主さま。なぜ自宅がゴミ屋敷になってしまったのか、その理由を教えていただきました。

「仕事が忙しく、3年くらい前から片付けやゴミ出しができなくなってしまいました。勤務時間がバラバラで、夜勤も週に2～3回入っていて。帰宅したらストレスからすぐに寝てしまい、片付けられないことが続いていたんです」

地元を離れ、新卒で一人暮らしを始めたというご依頼主さま。ゴミ捨てのルールが地元と違うことや、不規則な生活からゴミ出しの時間に間に合わない日が続いたことも、ゴミ屋敷化の一因でした。

「溜まったゴミを見て気持ちが億劫になり、そのまま放置してしまったのも原因かなと思います。自分ではどうしようもできなかったです……」

弊社の調査によると、片付けられない原因として「面倒くさがり（66.9％）」「大雑把・ズボラ（41.2％）」などの性格的要因のほかに、“環境的要因”が挙げられています。

「ストレス（40.9％）」「片付けに割く時間がないこと（39.6％）」「仕事や勉強の負荷が大きいこと（27.5％）」「環境の変化、一人暮らしになったなど（14.8％）」など。

こうした環境的要因からゴミ屋敷化するケースでは、当事者の方がセルフネグレクトに陥っているか、その手前の状態にあることが多くあります。

セルフネグレクトとは、自分自身の健康や生活に対する関心が低下し、自己管理能力が低下する状態です。これにより、生活環境や栄養状態が悪化し、周囲に助けを求めることができなくなります。

今回のご依頼主さまは身なりをきれいにされていたため、セルフネグレクトよりも手前の段階だと感じました。

本来できていたことが環境の変化でできなくなったとき、「できないことを受け入れ難い」という葛藤が生じることがあります。そのため、私たちのような業者に対しても「言うのも見られるのも恥ずかしい」と感じる方もいらっしゃいます。

今回のご依頼主さまは“退職と引っ越し”が契機となり、勇気を出して弊社へご依頼くださいました。もし何のきっかけもなく、誰にも相談できない状況が続いていたならば、セルフネグレクトへと陥ってしまっていたかもしれません。

▼【ゴミ屋敷予備軍に関する調査】

【ゴミ屋敷予備軍に関する調査】まず溜めてしまうのは『ゴミ』ではなく『服』～誰しもがなりうるゴミ屋敷予備軍～

2022.05.09

ゴミ屋敷の片付けに困ったら関西クリーンサービスへ

ゴミ屋敷化は、誰にでも起こりうる深刻な社会問題です。忙しい現代社会では、働き盛りの世代ほどある日突然片付ける気力を失ってしまう可能性があります。ゴミ屋敷は単なる性格の問題や怠けではなく、ストレスや環境要因も大きく影響し、さらには精神疾患などが隠れているケースもあります。

もし汚部屋やゴミ屋敷の片づけに困ったら、関西クリーンサービスへご相談ください。専門のスタッフがご依頼主様に寄り添った丁寧な対応で、あなたの生活環境を改善するお手伝いをします。